2007年05月08日

地方公務員

地方公務員(ちほうこうむいん)は、地方公共団体に勤務し、地方公共団体の組織のなかで一定の地位を占め、地方公共団体に勤務を提供する反対給付として、報酬、給料、手当などを受けている者をいう。地方公務員法第2条の規定では、「地方公共団体のすべての公務員」を地方公務員と定義している。


地方公務員には一般職と特別職がある。


<一般職地方公務員>

* 一般職は、特別職に属する職以外の一切の職をいう。(地方公務員法第3 条第2項)一般職の職員には、地方公務員法に規定する一般職の職員に関する任用、職階制、給与、勤務時間その他の勤務条件、分限及び懲戒、服務、研修及び勤務成績の評定、福利及び利益の保護並びに職員団体等に関する規定が適用される。なお、次の職員には、地方公務員法以外に特別の法律が設けられている。


* 教育公務員
o 教育公務員特例法
o 地方教育行政の組織及び運営に関する法律
o 市町村立学校職員給与負担法など
* 警察職員
o 警察法
* 消防職員
o 消防組織法
o 消防団員等公務災害補償等共済基金法
* 企業職員・単純労務職員
o 地方公営企業法
o 地方公営企業等の労働関係に関する法律
o 労働組合法
o 労働関係調整法
o 最低賃金法


<特別職地方公務員>

特別職とは次に掲げる職である。(地方公務員法第3条第3項)法律に特別の定めがある場合を除き、特別職である公務員には地方公務員法は適用されない(地方公務員法第4条第2項)

* 就任について公選又は地方公共団体の議会の選挙、議決若しくは同意によることを必要とする職
o 例:都道府県知事、市町村長、議会の議員、副知事、副市町村長、行政委員会の委員など
* 地方開発事業団の理事長、理事及び監事の職
* 地方公営企業の管理者及び企業団の企業長
* 法令又は条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程により設けられた委員及び委員会(審議会その他これに準ずるものを含む。)の構成員の職で臨時又は非常勤のもの【註:実務上は非常勤特別職と呼ぶ】
* 臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職
* 地方公共団体の長、議会の議長その他地方公共団体の機関の長の秘書の職で条例で指定するもの
* 非常勤の消防団員及び水防団員の職
* 失業対策事業又は公共事業のため公共職業安定所から失業者として紹介を受けて地方公共団体が雇用した者で、技術者、技能者、監督者及び行政事務を担当する者以外のものの職
<任用>

任用とは、任命権者が特定の人を特定の職につけることである。職員の任用は、地方公務員法の定めるところにより、受験成績、勤務成績その他の能力の実証に基いて行わなければならない。職員の職に欠員を生じた場合においては、任命権者は、採用、昇任、降任又は転任のいずれか一の方法により、職員を任命することができる。


<任命権者>

職員の採用・昇任・降任・転任・免職・懲戒などの人事権は、法律又はこれに基づく条例・規則・規定に従い、地方公共団体の長のほか、議会の長、行政委員会の委員長、代表監査委員、警視総監、道府県警察本部長、消防長、消防団長、地方公営企業の管理者等に与えられている。これらの者を任命権者という。


<成績主義>

成績主義とは、採用、昇任、転任及び降任のすべてがその職員の能力の実証に基づいて行われなければならないという考え方のことである。 これは、猟官主義(猟官制・スポイルズシステム)に対立する制度であり、政治的介入や党派的利益を排除し、行政の安定性、能率性を確保することを目的とする。すなわち、成績主義を導入することで、政治と行政を分離し、職員に、中立的な立場から、住民福祉の向上のために全力を挙げることを求め、またそれを可能とする環境を確保しようとしているのである。

なお、成績主義に反して任用を行った者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処される。


<職員の採用>

地方公共団体が職員を採用する場合、それぞれの地方公共団体ごとに競争試験を行う。一般的に区分は上級(大卒程度)、中級(短大卒程度)、初級(高卒程度)に分かれる。区分は地方公共団体により異なり、学歴制限が設けられていることもある。人事委員会が置かれる地方公共団体については人事委員会が、人事委員会を置かない地方公共団体については任命権者が競争試験を行う。(⇒公務員試験)

人事委員会を置く地方公共団体における競争試験による職員の任用については、試験ごとに任用候補者名簿(採用候補者名簿・昇任者候補者名簿)を作成する。任用候補者名簿には、採用試験又は昇任試験において合格点以上を得た者の氏名及び得点がその得点順に記載されている。任用候補者名簿は、人事委員会の議決により確定し、その後は、原則として、いかなる変更又は訂正も行うことはできない。

人事委員会は、作成した任用候補者名簿のうちから任命権者に採用すべき者1人につき高点順の志望者5名を提示し、任命権者はこの中から所要の職員を採用する。


<職員の選考>

職員の採用・昇任については、原則として競争試験によらなければならないが、人事委員会の定める職について人事委員会の承認があった場合に限り例外的に選考が行われる。

選考が行われるのは、

* 選考によって十分適格者が得られる場合
* 競争試験によって適格者を得ることが困難と思われる場合

に限られる。

人事委員会を置かない地方公共団体においては、職員の採用・昇任について、競争試験によるか選考によるかは任命権者にゆだねられている。


<職員の給与>


地方公務員法には、給与に関する基準(給与決定の根本原則)として、1.) 職務給の原則、2.) 均衡の原則、3.) 給与条例主義の原則が定められている。

1. 職務給の原則とは、地方公務員法第24条第1項「職員の給与は、その職務と責任に応じるものでなければならない。」において、給与が職員の勤務に対する対価であることを示すとともに、給与は職務と責任に応じて決定されなければならないというものである。
2. 均衡の原則とは、地方公務員法第24条第3項で地方公務員の給与について「生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならない。」というものである。
3. 給与条例主義の原則とは、給与法定主義に基づき、地方自治法第203条第5項及び第204条第3項において、報酬、給料、手当の額並びにその支給方法は条例で定めなければならないと規定するとともに、同法第204条の2において、いかなる給与その他の給付も法律又はこれに基づく条例に基づかずには職員に支給してはならないと定められている。
* また、地方公務員法においても、第24条第6項「職員の給与、勤務時間その他勤務条件は条例で定めることとし、これに基づかずにはいかなる金銭又は有価物も職員に支給してはならない」というものである。


<給与の種類>


地方公共団体の職員の給与については、地方自治法では次のように定められている。

* 非常勤職員
o 報酬(第203条第1項)
* 常勤職員
o 給料(一般でいう基本給)(第204条第1項)
o 職員手当(第204条第1項)
+ 扶養手当
+ 地域手当(2006年度より調整手当から代わって支給)
+ 住居手当
+ 初任給調整手当
+ 通勤手当
+ 単身赴任手当
+ 特地勤務手当(これに準ずる手当を含む。)
# へき地手当(これに準ずる手当を含む。)
# 寒冷地手当
+ 特殊勤務手当
+ 時間外勤務手当
+ 宿日直手当
+ 管理職特別勤務手当
+ 夜間勤務手当
+ 休日勤務手当
+ 管理職手当
+ 期末手当
+ 勤勉手当(いわゆるボーナスとして期末手当とともに支給されるが、基準期間内の勤務日数によって支給率は異なる)
+ 期末特別手当
+ 義務教育等教員特別手当
+ 定時制通信教育手当
+ 産業教育手当
+ 災害派遣手当
+ 退職手当

ただし、議会の議員については条例により期末手当を支給することができる(地方自治法第203条第4項)。


フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用。
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posted by エンジニア at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 公務員への就職 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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